#8『アイヌ民話 コロポックル』
それでは始まり始まり~
昔むかし、北海道にはアイヌの民族が生活し狩りや漁をして生活しておったそうな
そんなアイヌに人々の中で「コロポックル」という妖精の存在が噂になっていたんじゃ。
コロポックルとはアイヌ語で「ココロニ(蕗ーフキー)」と「ポック(下)」と「ウンクル(人)」の3つの言葉が合わさって「コロポックル(蕗の下に住む人)」と呼ばれるようになったと言われとった。
コロポックルはとても穏やかな気立ての良い性格でアイヌの人々にも友好的だったもんでアイヌの人たちに魚や肉などを分け与えたり、物々交換をしたりととても良好な関係を築きあげていたそうな。 ただ、コロポックルはとてもシャイな性格でアイヌの人々の前には決して姿を現さなかった、いつも深夜にこっそりと家の玄関や窓を開け食料を届けていたんだとさ。
ある日、コロポックルに関心があったアイヌの男がコロポックルの姿を一目見てやろうと深夜、家の中で待ち伏せしとったんじゃ。
アイヌの男は、あろうことに、いつものように食料をおすそ分けにきたコロポックルの手をつかみ家の中へ引きずり込んだんじゃ。
コロポックルの姿は若くて小柄な女性だった。姿を見られたコロポックルは恥ずかしさから泣きながら逃げてしまったそうな
この話を聞いたコロポックル達は激怒しこの土地に「トカプチー枯れた土地ー」と名付け北海道から姿を消してしまったという。その後、この土地は水は枯れ魚も捕れず土地も痩せてしまい農作物が育ちにくい枯れた土地になってしまったとか。
このトカプチがトカップ・トカチプ➡十勝(トカチ)と呼ばれるようになったと言い伝えられているんだとか。
~お終い~
どうでしたか?このシュールな紙芝居風の物語w
端折ったので一部アレンジしましたが大体こんなストーリーです。
このコロポックルのモデルになっていると言われているのが「千島アイヌ」で千島列島から交易の為にやってきた千島アイヌは交換したいものを指定した場所に置き一度、その場を離れて遠くから様子を伺い、北海道のアイヌが交換の品を置き立ち去ったら戻ってきて受け取るという相手との接触を避ける「沈黙交易」という交易方法をとっていた。姿を見せないこと、遠くにいるので小さく見える(実際はそんなに小さかったわけではなく、「ラワン蕗」が大きすぎただけという説もある。)などの共通性から千島アイヌがコロポックルのモデルになっているという説が有力とされている。
また、千島アイヌが接触を避け沈黙交易をするのには理由があり他のアイヌと接触することによる疫病を恐れていたともいわれている。コロナ禍の今、見習うこともあるのではないだろうか?
次回予告
最後まで読んでいただきありがとうございます。今回は、アイヌの物語「コロポックル」についてでした。次回はコロポックルをリレーして、コロポックルをモチーフにしたお話「ニングルについて」をお届けします。お楽しみに!