#22 「アボリジニとアイヌ民族の共通点」
今回は、アボリジニとアイヌの共通点についてリレーしていきます。
アボリジニの悲劇
オーストラリア大陸は元々、50~100万人ほどのアボリジニが生活し言語で250、部族は700を超えていたと言われている。
ヨーロッパ人がオーストラリア大陸を発見し上陸した際に、伝染病を持ち込み島国であったオーストラリア大陸は伝染病に対する免疫がなく約7万人ほどまで減少してしまった。
その後、イギリスによる植民地化が進み、オーストラリア大陸に送り込まれたのは、罪人であり日本で言う「罪人島流し」的な扱いの罪人たちだった。
罪人たちは、「スポーツハンティング」という名目で多くのアボリジニを虐殺した。
その後も、スポーツハンティング・離島に置き去りにして餓死させる・毒殺などの虐殺が横行し人間として扱われない酷い状況が続いた。
その為、アボリジニは「死にゆく人種・死にゆく民族」と分類されるようになる。
この他にも、アボリジニの子供や混血児を親元から引き離し売春婦として扱われるなどでアボリジニのアイデンティティを喪失させることとなり「盗まれた世代」「盗まれた子供たち」と呼ばれてる。
こんな想像を絶する悲惨な状況が続いたアボリジニだが1993年先住権が認められ1996年現在、アボリジニの人口はオーストラリアの全人口の2%にあたる約35万人になった。
アボリジニとアイヌ民族の類似点
アボリジニとアイヌ民族の類似点としてとして以下のような事が挙げられる。
自然崇拝や精霊(カムイ)が存在するという考え
アボリジニ・アイヌ共に、自然崇拝や万物に精霊や神が宿るという考えがある。
また、岩山や洞窟などを聖地とする部分でも類似点がある。
文字文化を持たない
アボリジニ・アイヌ共に文字文化を持たずその為、アボリジニの民族の中には、先述した悲劇の為、その民族の存在すら把握できないという悲しい事実がある。
また、先日の「やりすぎ都市伝説」でも取り上げられていましたが、アボリジニはテレパシーで会話をする能力があると言われている。
独特な音色の楽器
まずはアボリジニに伝わるこちらのディジュリドゥという楽器をご覧ください。
どうですか?低音、高音の違いや奏法の違いはありますが音の響きなどが非常に似ていると思いませんか?
そして宇宙と交信しているかのような音色に感じてしまうのはJs0nだけでしょうか?
アボリジニやアイヌの人々は、現代の社会よりも宇宙と繫がりがあったような気がしてなりません。
最後に
この記事を読んでいただいた皆さんにお願いがあります。
Js0n自身、先日の「やりすぎ都市伝説」を見て「アボリジニ」という民族の存在を知りました。
そして、アイヌ民族との共通点を感じて記事にしようと思い、色々調べましたが、「アボリジニ」という先住民族が受けた悲惨な出来事を知り、悲しさ、無念さ、憎悪、様々な想いが入り交じり涙がこみ上げてきました。
それは、アイヌ民族が受けた迫害とも類似していると感じます。
二度とこんな悲惨なことは起こしてはならない。そんな気持ちにさせられました。
ですが、今、世界に目を向けると様々な所で人権問題や人の命を軽視するような行動が横行しています。
同じような悲しみが、今もこの世界のどこかで起きています。
大きくなくて構いません、心の中で強く願うだけでも構いません。
皆さん一人一人の小さな勇気や行動を何かしらのアクションとして発信してほしいです。
「皆さんの勇気が世界を変える」そう信じています。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
#21 「熊撃ち猟師とカラスの意外な関係」
今回は、アイヌ民族最後の熊撃ち猟師と言われた方のお話をリレーしていこうと思います。
アイヌ民族の熊撃ち猟師
アイヌ民族にとって、熊を狩るということは、とても神聖なことで「神様を家に招待すること」を指すという。
また、熊狩りのために、山へ入るときは狩りの拠点になる小屋(クチャ)を作り火を焚き、火に魂を込めお酒を捧げ無事に狩りが終わることを火の神(アペフチカムイ)に祈願したという。
熊猟は、狩り小屋(クチャ)を拠点とし、羆が冬眠準備を始める頃から冬~春先に行われ穴籠する穴を見つけ出し出てきたところを撃つという手法でアイヌ犬を連れることが多いという。
しかし、どうやって穴籠の穴を見つけていたのだろうか?
カラスの知能の高さと助け合い
そこでアイヌの熊撃ちが穴籠の穴を見つける判断材料にしていたのが「カラス」の存在だ。
カラスは、高い場所から獲物を探していて羆の獲物であっても隙あらばと狙っている。
そんなことからかアイヌの猟師はカラスが泣く場所に熊や鹿などの動物がいることに気づいたという。
そして、熊撃ちが羆を獲ったら人間が食べない部位の肉を小さく切り木の枝に丁寧に刺してカラスに分け与えたという。
そういったことの繰り返しで知能の高いカラスは身の危険を感じ、通常鉄砲を持った猟師には近づかないはずなのに熊撃ち猟師を区別して認識するようになり後をついてくるようになった。
そして、カラスが上空をぐるぐる飛び回り鳴いている場所には穴籠りの穴があり羆の居場所を完璧に教えてくれる信頼関係を築き上げ、相互に恩恵を受け合うパートナーになったといわれている。
なのでアイヌの猟師たちは「カラスが鳴かない山=獲物が少ない不作の山」と判断していた。
最後に
いかがでしたか?アイヌの熊撃ちとカラスの意外な信頼関係に驚かれた方もいたのではないでしょうか?
今は、このような関係は無いのかもしれませんが
山でカラスが鳴いてぐるぐる飛び回っているようなことがあったら・・・そこに羆がいるかもしれません。
信じるか信じないかは貴方次第です☝w
#20 「羆の行動特性 ブラフチャージ」
今回はアイヌの人々に「キムンカムイ」とされていた「羆~ヒグマ~」の行動特性について書いてみようと思います。
ブラフチャージ
ブラフチャージという言葉を知っていますか?
・ブラフ(Bluff) ・・・はったり・虚勢
・チャージ(Charge) ・・・突進・攻撃
という意味で「威嚇突進行動」とも呼ばれています。
これは熊の行動特性で相手(敵)の様子をうかがう目的で突進し相手(敵)を威嚇するという行動です。
突進し途中で立ち止まり地面を叩く等の威嚇をした後、後退するなど、攻撃目的ではないことが多いとされています。
羆とて人間に怖さを感じていて攻撃せざるを得ない状況になるとこういった行動にでようとします。
実際にこんなことが目の前で起こったら怖くて逃げちゃいますよね?
でもそれはやってはいけないNG行動です。☝
次の項では、ブラフチャージを受けた際、どういった行動をとるべきか?を書いていきます。
ブラフチャージを受ける原因
北海道の大自然の中で活動しているとどうしても避けられない羆リスク。
うっかり、バッタリ出くわした時のために、羆の行動特性をしっかりと知ることが大切です。
ブラフチャージを受けるまたは、受ける危険性があるということは、当然、羆もあなたの存在に気づいている状況です。しかも威嚇をしなければならないほどの理由があるはずです。その理由を考えてみましょう。
子熊を連れている
母熊は非常に母性本能が強く子熊に近づくものを敵とみなし攻撃します。
この場合は、ブラフチャージなしで直で攻撃してくる可能性も十分あります。
子熊を見かけた場合は、必ず近くに母熊がいるとても危険な状況だということを認識しましょう☝
餌(羆の餌場や動物の死骸)が近くにある
羆は食べ物に対する執着が非常に強いです。
1度自分のものと認識した食べ物を奪われるまたは、
奪おうとすると攻撃対象になってしいます。
自分が羆の餌場のテリトリーに入っていないか?
近くに動物の死骸などがないか?確認することが大切です。
人間の存在に気付くのが遅れうっかりバッティングした場合
羆は視力が悪いと言われています。その分嗅覚、聴覚が優れていますが
強風で臭いが消されたり、沢の水の音などでお互いの存在に気付くのが遅れ至近距離でバッティングした場合、攻撃的な行動をとります。
気づきにくい状況(強風・水の音・先が見えない曲道等)では
自分の存在を知らせる手段をいくつか持っておくことが大切です。
ブラフチャージを受けた場合の対応
とは言え、いつ羆と遭遇してしまうかわかりませんし最悪、ブラフチャージを受けてしまう状況がいつ起こるかもわかりません。
そして、羆の突進行動がただのブラフ(はったり)なのか?
本気のチャージ(攻撃)なのか?は、羆にしかわかりません。
実際にこのような状況になった場合の対応方法を挙げていきます。
落ち着く・逃げない・小さくならない
・まずは落ち着くこと( 1番難しいかも(^-^; )
・背中を見せて逃げない。羆は逃げるものを追う習性があります。
しかも最高時速60Km/hという速さで走ることができると言われています。
逃げても無駄です。
・羆は小さくなるもの=弱いと認識します。しゃがんだりするのは危険です。
熊スプレーの準備
熊スプレーを携行している場合は熊スプレーの安全ピンを抜いて噴射準備に入りましょう。
風上に立って噴射するのが基本ですが緊急時は、目を保護しながら使うしかないでしょう。(私は普段から紫外線対策も兼ねてアイウェアを使用しています。)
十分(3~4m)に引き付け一気に噴射します。(出来る自信がないw)
ただ、熊スプレーがあると精神的な安心感はかなり増すと思うので冷静さを保つという面で精神安定剤にもなると思います。
重要☝
普段からすぐ取り出せるところに携帯すること!Js0nは腰ベルトやザックのショルダーベルトにカラビナでつけて携帯しています。
大声を出す・自分を大きく見せる
最悪の状況になった場合は、大声を出し出来るだけ自分を大きく見せるようにしましょう。
高い所に登り、両手を上に広げて大声を出す。複数人であれば一か所に集まりより大きくみせることが効果的です。
攻撃を受けてしまったら
最悪の状況は絶対に避けたいですが万が一、攻撃を受けてしまった場合は、背中を丸め四つん這いになり急所を隠し、手で首(頸動脈)を覆い防御態勢を取りましょう。
羆の攻撃時間は1分程度と短いのが特徴です。
また、抵抗すればするほど攻撃時間が長くなるそうです。
死んだふりが有効と言われるのは、「抵抗しない(死んだふり)=攻撃をすぐやめる=命が助かった。」からきていると言われています(諸説あり)
まとめ
近年、北海道では羆の目撃情報が増加し、市街地での目撃例も増えています。
北海道でアウトドアを楽しむためには、しっかりとした知識と熊スプレーなどの熊対策グッズは必須といえます。
併せて、羆や自然の動物に餌やりなどの行為は絶対にしない様、強くお願いします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
#19 「沖縄と北海道の共通点 ~縄文人~」
今回は、沖縄と北海道の共通点について書いていこうと思います。
「港川人」
似ている外見
あるアイヌ人の女性が沖縄へ行くために九州からのフェリーに乗船中、沖縄の人が沢山乗っていて普通に沖縄の方言で話しかけられたという。
方言が理解できなかったアイヌの女性が標準語で聞き返すと「都会人ぶって、かっこつけるな」と怒られたという。
自分がアイヌ民族だということを説明し何とか理解してもらえたらしいが沖縄の人ではないことに驚きを隠せなかったという。
また、アイヌの人々もテレビなどで沖縄の人々を見ると「ウタリ(同胞・親族・仲間)のようだ」と言っていたという。
※引用「アイヌってどんな民族なの?歴史や遺骨が海外にある理由を調査! | Topic Clouds」」
琉球とアイヌの「入れ墨」の意味
沖縄では明治20年代まで女性が「結婚した証」として手の甲に入れ墨をする風習があった。また、入れ墨をしない女性は「あの世」へ行けないと言われていた。
一方、アイヌ民族の女性達もまた、一人前の女性の証に口のまわりと手の甲~肘に入れ墨をしていた。また、入れ墨をしていないと「結婚」も許されず「あの世」へ行くこともできないと言われており女性が入れ墨を入れる意味に類似点が多い。
また手の甲の入れ墨の模様も似ていると言われている。
引用「https://caseyka.jp/2018/11/13/4901/」
その他の共通点
この他にも、身体的特徴・言語・地名・風習などにも類似点があると言われており、琉球民族とアイヌ民族のルーツは同じではないか?と言われている。
縄文人
ここで出てくるのが「縄文人」の存在で、琉球民族やアイヌ民族以前に古くから日本全域で元々、生活していた。
弥生時代に渡来集団が流れ込み、縄文人との混血が急増し「和人」となったというのが濃厚説。
そして、「琉球民族・アイヌ民族」共に縄文人の遺伝子が色濃く残っていると言われている。
推測
js0nは2つの仮説を立てています☝
①和人が急増し縄文人が南北端へ追いやられた説。
②和人が急増したが琉球、蝦夷地は比較的、最近まで和人が入ってこなかった説。
あくまで推測の域を脱しませんが・・・
まとめ
いかがでしたか?
沖縄と北海道、なんだか遠い存在ではないような気がしてきますね。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
#18 「アイヌの古戦場〜石垣山〜」
前回は、NACSさんの演劇「PALAMUSHIR」をアイヌ語でポロモシル(大きい島)と説明しました。
今回は
「アイヌの古戦場〜石垣山〜」について書いていこうと思います。
サン・コロ・カムイのいる山
標高525mのこの山は、上川郡愛別町の中愛別付近に位置し、昔上川アイヌと十勝アイヌの戦いの場にもなったと言われています。
以前、お話した「インカルシの戦い」でも書いたように、十勝アイヌは好戦的だったと推測されます。
また、この山には、病魔を追い払う力を持つ神「サン・コロ・カムイ」がいたと言われています。
柱状節理の奇岩の壁
石垣山には柱状節理(火山で流れ出た溶岩がゆっくり冷え固まって規則正しい柱のような割れ目ができた通常六角形の岩)の岩壁がありクライミングの聖地としても有名です。
岩壁をトラバースするように進み、途中からお地蔵さんが現れ、地蔵巡りをしながら頂上へ向かいます。
頂上
実質的な山頂であり三角点は別の場所にあります。
頂上は広くなだらかな場所ですが端の方は断崖絶壁になっている部分もあるので要注意⚠
松浦武四郎・間宮林蔵宿泊の洞窟
この石垣山には、幕末の探検家、松浦武四郎と間宮林蔵が宿をとったと言われる洞窟があります。
登山口より登り始め柱状節理の壁が現れて程なく左側に整備された階段があります。
そちらに登っていくと行き止まりになるのですが柱状節理の岩の間から展望台のような景色が見ることができたり、松浦武四郎等が宿泊したと洞窟?岩穴?があります。
人工的に作られたのかはわかりませんが、畳3畳程に綺麗にえぐられた岩穴があります。
確かにここなら雨風凌げそうだなという感じです。
Js0nもここでその当時の光景を想像しながらコーヒーやビールを飲んでぼーっとするのが大好きですw
最後に
アイヌの時代、神のいる山とされていた山だけあって神聖な雰囲気があります。
秋には桂の木のバニラの様な甘い香りの中、紅葉トレッキングも中々ですよ!
皆さんも近くに来ることがあれば是非登られてみてはどうでしょう?
最後まで読んでいただきありがとうございました!